武井裕之 渡邊安治 ふたり展 two and one half  二番目の次の恋

神保町画廊さんで開催中の武井裕之さんと渡邊安治さんの二人展を見に行きました。

いただいた案内葉書






武井さんが少女を被写体に写真を撮られていることは知っていましたが

渡邊さんについて存じていたのはホームページで拝見したプロフィールだけでしたし

いずれにしてもお二人とも直接お会いしたことはなかったので

(会ってみたくて)在廊しているとツイッターに書き込みがあった日にうかがいました。


ギャラリー内は盛況で混んでいました。

扉を開ける前に一番奥の写真が目に入って(扉はガラスなので中が見える)

ちょっとどきっとしました。

被写体の女の子が、昔好きだったひとに似ていたのです。

(多分、思い出補正みたいなものがあったりとか、モデルさんの見た目そのものが似ているというよりは雰囲気が近いというか、なので武井さんが写真作品にされて初めて私の『似ている』と思う領域にくるのだと思いますが(武井さんの作品だということは中に入ってから知る))

たくさんお客さんがいたことと、目に入った写真のためにちょっと入場をためらい?ましたが

神保町画廊は何度も来ていて自分も落ち着けるというか、テリトリーになっているので

思い切って入りました。


中はなんだか不思議な感じがしました。

なんとなく、ジャンルの違うものが共存しているというか

ビビットカラーとパステルカラーが並んでいて(これは実際の色合いの話ではなく、雰囲気の話)

でもチカチカせず違和感なく一緒にある。

二人の作品がある展示はこういうのが面白いなーと思いました。


作品の選び方についてお話しをうかがえて

(例えば、テーマに沿ってお互い写真を選んだ、とか)

今回はお互いが少しずつお互いの作品に寄せて合わせて選抜した旨をきき

納得しました。

うまく一緒にある感じってそういうやり方からきてるのかも。

(そういえば、武井さんは私がイメージしていた人とはちょっと違って、ふんわりした雰囲気のかたで(どんなイメージを持っていたかというと、渋い男性、のイメージ)渡邊さんも物腰柔らかなかたで(プロフィールのせいでやはりちょっとコワモテな男性をイメージしていた)凄く話しやすかったです。)


写真の中にいるのはどちらの作品も女性なのに

レンズに吸われているものが違う。

(撮ってる人が違うのだから当然といえばそうだし、作ったその時のなにをどうしたいかも違うからそうに決まっているのだけど、)

そこに本当にいろんな女性がいるみたいで

女性が苦手な私はたじろいでいました。

(それで、会期中にもう一回来よう、だから今はさっと見ようーと自分に余裕を持たせたのです。)


今回の為に作られた写真集を購入しました。

異なって当たり前なのだけど、展示されてる写真とは色とか雰囲気が少しずつ違って

やはり生の作品を見られるっていいなーと思いました。


画廊のさえきさんに(わがままを言って)購入したものを預かって貰っているので

それを受け取ることも兼ねて、(上に書いた言い訳のこともあるし)会期中にもう一度行こうと思っています。

12/14までだそうなので、お時間のあるかたは是非。



作品とは関係ないことなのだけど、画廊からの生放送が見られなかったのが後悔。
ユーチューブに上がるそうなのでそれを見ようと思います。

それから
画廊のなかで、お二人とさえきさんのほかのお客さん方とカメラの話をしていて
リコーのカメラで、覗き穴のところを上に向けられて、被写体のほうを向かず撮れるあれは凄くいいと思った。
実際触らせて貰って、意外にもポジションが安定するし、撮られるほうになっても緊張しないし
(でも撮影する時、鏡を目の下にあてて上の景色を見ながら生活した時みたいな変な感じを受けた)
面白かった。
お客さんのおねえさんが持っていたカメラも、フイルムを巻きながら撮る話をきいて(つまりうっかり蓋が開いた時に撮った分のフイルムは巻き取られているので感光を防げる)
なんて頭のいいおりこうさんだと感動した。



追記

212.jpg

会期中にもう一度うかがい、今回の為に作られた写真集をげっとしました。

(前半でサインして貰えていたので、インクの色が今と違う前期バージョンなのだとうかがい、なぜかにやつく)

お二人ともまたお話しさせていただけて、とても充実しました。

(自分でもあやしいと思うのだけど、話してることが楽しくてはふはふしてしまうのね。もうちょっと落ち着けってなる。)

武井さんとは前回にも少し話題にあった少女のその時間しかない瞬間というか、被写体のかたの話をしました。
写真集の表紙にもなっている写真の被写体のかた(上に書いた、昔好きだった人に似ていると思った女の子)に話がおよび、私はてっきりみなさん高校生くらいの年齢で被写体をされてるかと思ってたので(でもこの女の子はもう少し前の時間に思えていた)自分が感じた年頃に被写体をされていたことを知り、なんだか勘が当たったみたいで嬉しくなりました。
それから、自分が写真嫌いであった(・・・ある、現在進行形)こともお話しし、でも本当にあの時の自分はあの時にしかなくて、今どう撮っても撮られてもあの時の私のようには写らなくて、ちょっともったいなかったと思ってることを言いました。(あれ、自分の話ばかりしてる・・・orz
本当にその時だけなのに、本人は気付かなくて無意識な瞬間であることを話しました。
(ブログのプロフィール写真にしてる詐欺画像を見てくださったらしく、嬉しかったです。)

渡邊さんとは、私のへっぽこホームページを見てくださったそうなので少しそれについてお話しし、緊縛写真があったことに驚かれたそうなので事の顛末?を言いました。
作品についてよりは精神性?について熱くなってしまった気がします、SMの話も含めて。
両極のものであるけど表裏一体のつもりでいた私のSとMが求めるものは違っていて、それでMの求めてるものはなかなか満たされないし満たされ難いものなのだなーと実感しました。
(たぶん、受動的な欲求だからかな。)
最後のほうは、私は夢中になりたいのだ、と言葉で自覚しました。
(どうも幼少の頃から夢中に憧れがあるらしい、学校の四文字熟語課題で“無我夢中”を出したのを思い出した。私は頭真っ白になりたい。)

あー本当楽しかったです。
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テルメギャラリー インベカヲリ★写真展

都立大学駅にあるテルメギャラリーさんで行われたインベカヲリ★さんの写真展を見に行きました。


インベさんのことを教えてくれたのは、前に展示を拝見したいーえるさん。

いーえるさんが写真を撮るきっかけになったかたのおひとりと聞き、どんなかたか気になりました。

展示にうかがう前にホームページを拝見。

女性写真家で、女性を被写体としている事前情報を頭に入れる。

でも、掲載されている作品をなるべく見ないようにしました。

なんとなく、生の作品をぱっと見た時の感想を第一印象にしたくて

場合によっては『こういう作品を作るひとなのかー』という方法もするのですが

私は女性の作品を積極的に見る機会が少ないので、初見を大事にしたく思いそうしました。


ギャラリーに着くと出入口のスペースに天井から吊り下がった大きな写真が何枚か。

その時点で、どきり、としていました。

色が強い。鋭いなにかがこちらを向いている。

そこをぬけて一階のフロアに入り、入ってすぐ左手にあった文章を読みました。

被写体の女性とインベさんのやりとり。

写真から受けるぎらぎらしたものはその文の雰囲気になくて、たんたんとした印象を受けました。

けれども、壁に並んだ作品は強烈ななにかを向けてくる。

インベさんの撮り方がそうなのか、写ったものの自然なまんまが強烈なのか、判別できなかったです。

被写体の女性から向くものと(人間から来るもの、これは直接人と対面している時も感じるもの。その人のエネルギーというか気というか。)

被写体以外の部分(景色とか、雰囲気とか、人間以外の写ったスペースからやってくるもの。これは普段直接は思わない。その場を用意した人が居てそう思わせることを前提とした場とかでなければ、写真としてとか絵としてとか誰かが切り取って初めて意図みたいなものを持つというか。)

二つともたくさんのものを放っていて、見るだけで力を使いました。

二階に上がるとインベさんご本人がいらっしゃって、インベさんがどんなひとなのか気になる私は色々と話してみたかったのですが、訊きたいことは言葉にならないしお決まりの人見知り発動で(しかも対女性なのでいつもの五倍くらい)、あやしい。

インベさんは物腰柔らかで、まわりの空気も柔らかでした。

「あ、あ、」という私ににこにこ応じてくださったインベさん。

(私、何を言ったかマッタクオボエテナイ。失礼してなかったらいいのだけど…)

お知り合いと思われるかたが見えたのでそそくさと退散しましたが

ご本人とお会いして、強い写真を作るひとには思えなかったけど
私が被写体になったとして、インベさんには自分のあるがままを向けられる気がしたし(人に嫌がられる部分とか黒い部分とか隠したい部分とか)、それをカメラで吸ってくれるように思いました。

(最近度々言ってるけど、作品と作者の印象は繋げようとしなくていいし繋がらないものだし、だからどちらが悪いとか良いとかはない、というのをまた思った。)


今回初見で、しかも見るのにとてもパワーのいる作品で、写真集を購入するとか考える余裕もなかったのですが

「やっぱ月帰るわ、私。」という写真集発売に合わせた?展示だったのですよね。

写真集も少し拝見したような記憶なのですが、インベさんを前に緊張はピークだったので
表紙だけ見たのか中も見たのか(見たとすれば記憶が抜けている)も曖昧で…><

だからというわけではないですが、インベさんの作品はまた見たいです。(耐性?をつけていきたい。)


帰宅後、改めてホームページを拝見し、掲載されているものも見ました。

やはり生で見るほうが強いかも、と思いました。


白汚零 写真展「虚(うろ)」

神保町画廊で開催された白汚零さんの展示を見に行きました。

事前に「下水とかマンホールの写真だよー」と聞いていたのでわくわく。

白汚零さんの作品を拝見するのは初めてです。


さっそく感想。
(見てすぐ、帰りがけに冷凍しておくように書いた文が元なので感覚に寄っています、考えねっていないある意味新鮮な・・・?)


1と13の写真が好きだと思いました。

1は中からマンホールの方を見上げるような構図、
蓋があいてるのがわかり(やや穴にかかっている感じ)
底にいるようで、外の空気との差みたいなのを感じる。
(地下や穴に入ってる時の空気の重さというか苦しさというか)

ちょうどその時、沈殿した私の気持ちには心地いい写真でした。

ご本人がほかのお客さんに解説してたのを盗み聞き、「マンホールを下から撮った」とおっしゃっていたのが他にもありましたが、
そちらは覗いてるみたいな感じがして見上げてる感がこちら1のほうがあるように思いました。

13はなにかを覗いているような感じ、
他の写真はぱりっとしていたり
(線や輪郭がくっきり、無機質感がある、ステンレスの用具を撮ったときのような感触?ぽさ)
水が点描のようだったりさらさらした感じ、だったけど
13は鉛筆で描いたような触感?やわらかい、渦巻いた線が嵐の中の視界みたいで曖昧な感情がやってくるものでした。
その質感がよかったです。

壁に展示されたものはすべてモノクロ写真でしたがファイリングされ机にあったカラー写真も拝見しました。

こちらは、青い鍵穴のような写真が気に入りました。
(写真集の表紙にもなっていた。)


カラーとモノクロどちらも拝見し、モノクロのほうが好きかもと思いました。

モノクロだと水の淀み感みたいなのが柔らかさにかわるのです。

受け入れて貰えそう。なんて。


バタバタと見に行ったので画廊にいらっしゃったご本人とは話したりせずに帰りました。
(でも他のかたにお話しされてる内容を耳に挟みながら、ほうほう、と納得したり。)

今度機会があったらご本人のお話しをきいてみたいです。


見に行く前はわくわくの気持ちと、それから今まで見たこともない下水の写真ということで一体どんなものかと思っていたのだけど
(想像では背徳感のあるものだった)

生活感はないけど生活に密接なものが対象の写真なせいかなぜか親しみやすさがあって、不思議な気持ちになりました。