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徳重秀樹 骨花 -月下美人-

ちょっと前のことになってしまったのですが・・・

徳重秀樹さんというかたの個展を見に行きました。

徳重さんは動物の骨を使ってお花を作り、それを撮影しているかたです。

DSC_0325.jpg
(案内の葉書を撮影)

テレビ番組で徳重さんを知り、気になったので行きました。

秋葉原から近い、LOWER AKIHABARA.というギャラリーです。




写真の制作工程は番組で説明していたのでなんとなくわかっていましたが

いくつか気になることがあって

徳重さんご本人がご在廊だったら話してみたいと思っていました。

(番組で紹介されていた工程を要約すると、

ペット用の餌であるマウスの骨を使って花を作り、それを撮影、花はその季節の時に土に埋めて返す

という感じでした)


ギャラリーは一階と地下に分かれていて

一階に写真、地下に今回制作された月下美人の実物が展示されていました。

(ギャラリーの造りがとても面白くて、一階の真ん中に穴が開いたように地下へ行く階段があるのです。

穴は転落防止のため柵で囲われていましたが、とても不思議な空間でした。

二階?のような場所もあって、学校の体育館のような、部屋のふちを囲んだ一階が見える仕様)
(うまく説明できない…)




写真はテレビ画面を通して見るよりも美しくて

骨であることや写真のコントラストがはっきりしていることなど

私の好きな要素がたくさんあって

ファイリングされたこれまでの作品も全て見ました。


地下に置かれた実物の月下美人は

真っ暗な地下に懐中電灯を持って見に行くという演出?もあって

異世界のものを見ているような気持ちになりました。

そして、思っていたより白い。

本物の骨だからもっと乳白色というか象牙色というか

そんなイメージだったのです。

うーん、やっぱりご本人に話をききたい!




とくになにも確認せず来てしまっていたのですが

ラッキーなことに徳重さんはギャラリーにいらっしゃいました。



作品に対しての印象と徳重さんに対しての印象が全く違って

この人がこんな作品を作るんだ・・・と思ってしまいました(失礼。。




徳重さんはとても親切で、訊いたことをひとつひとつ答えてくださいました。


まず、写真のこと。

映画などでカメラ屋さんが黒い布を被って撮影しているようなカメラを使っていて
(大判カメラというやつ)

フィルムは4×5モノクロフィルムを使用

構図を決めたりピントを合わせたり、もちろん現像も全て自分一人でやっていて

どんなことでも一人でやらないと気がすまないそう。

ホームページもご自分でメモ帳にhtmlを書き作ってるそうです。


そして、被写体の骨花のこと。

私はこれがとても気になっていて、どこかもやもやした気持ちがありました。

骨、私の好きなものですが、テレビ番組で徳重さんの話していた

もう一度命を花咲かせて

という言葉がつっかかっていて

ペットのエサ用だとしても、既に死んでいて冷凍されているものだとしても

生き物だったものを見せ物というか作品にして自分の思ったこと(もう一度花咲かせるという感情)を満たして

(正直に言うと)エゴというか、傲慢じゃないかという感想を抱いていて

でも、ご本人の思いや作ってる工程とかを直接聞かずに嫌悪するのもいかがなものかと思い

実物を見たい興味も手伝って個展に来たのです。

(ホームページを見ても思いとかはわからなかったのです)

失礼かと思いつつきいたことも徳重さんは優しく応じてくださいました。


どうしてねずみの骨を使っているのか(遠まわしな質問でしたがこれを訊けば思いが聞けるかと思って)

使用しているマウスはペットの食用で、ペットの食用という点が人の社会の中にある自然、自分に近いものとして捉えて使っている

ねずみ以外の動物の骨は使わないのか

他の動物も考えてるが、作っている花は全て本物の花の実物大なので、難しいところがある。骨の形を削ったり変えたりすることなく作っているからマウスの骨がちょうどいい。

ねずみの骨が想像より白かったのだが漂白とかはしているのか

保存とかが必要であればそういう工程を取るかも知れないけど、作品を撮り終えた後に骨は埋めているから自然なまま。肉や内臓、脳みそを取る作業も全部一人でしていて、お肉はたまに食べるよ。鶏のような感じだよ。


・・・他にもたくさん話してくださいましたが

上記の話を聞いて、私の中では腑に落ちたというか、少なくとも嫌悪感はなくなって

素直に作品が好きだと思えるようになりました。

工程を普通に話してくださった徳重さんのことも(よく知ってるわけではないけど)好感を持ちました。
(だって、体裁とか世間の目とか気にしてる人だったら、ねずみを捌いてる話や食べてる話はしてくれないと思って。)

(「骨は家の庭に埋めてるよ」と言った徳重さんにギャラリーの女性が「えー」と言ったのです、そしたら徳重さんは「自然なものだしいいじゃん」と応じていて、じゃっかんひいてる人がいても変化しない姿勢がいいな、とも思いました。信念というか、かっこいいからとか珍しいからとか綺麗だからとかだけで作品を作ってるわけじゃないんだなって感じたのです。)

作品ファイルの中には、埋めている最中の写真もありました。







見に行ってから、言葉がまとまらなくて何度も書き直して

結局、収拾のつかないカオスは文章となりましたが

見に行けて本当によかったです。

徳重さんの作品はこれからも見たいです。


今までの作品などホームページに掲載されているので

是非お名前で検索してみてください。
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